シエナといえば、なんといってもキアンティ(Chianti)。
「ロミオとジュリエット」の舞台となった町ヴェローナ、ローマ時代の闘技場、アレーナでの夏の野外オペラで知られるヴェローナ。では、このヴェローナといえば、ワインは、軽めで香りのいいすっきりとした白、ソアーヴェ(Soave)、同じく軽めで香りがよく誰にでも飲みやすい赤、ヴァルポリチェッラ(Valpolicella)。そして、ワイン好きの方によく知られているのが、どっしり大関級のアマローネ(Amarone)。
「ジュリエットの家」のすぐそばの路地のトラットリア(trattoria、食堂)。開店時間に押しかけるように中に入ると、生ハムやらサラミやらのいい香りが。お店の片隅に、ハム・サラミ・コーナーがあって、いかにも!なおじさんが、準備をしていた。
が、この日は残念ながら、時間と腹具合の都合により、前菜もパスタもやめて、いきなりセコンド(secondo、メイン)へ。
デザートのように見えるこちらは、「牛ほほ肉のアマローネ煮込み」。こうして写真を見ているだけでも、口の中というよりは、脳の奥からよだれがわき出てしまう。アマローネ・・・のようなお高いワインはふだん飲みつけないので、味がわかってるのか!と突っ込まれたら、いいえ・・・とお答えするしかないけれど、でもたしかにこのソース、このお肉は、あの、アマローネの味。深ーい、ヴェルヴェットのような、しっとりした赤。お肉はもちろん、とろとろ。うううううーーーーーん、おいしい・・・・・・・・。
お皿をなめるようにきれいに食べつくし、不覚にも、これだけで酔っ払ってしまうかと思った。
こちらはパン。
一方、肉食女子仲間が選んだのは、クラシックに「スティンコ(stinco、豚のすね肉の骨付き塊)」。
クラシックなのだが、添えてあるのは紫いも(確か。日本にあるサツマイモの紫でなく、じゃがいもの紫いも)で、ちょっと凝った味わいに。
ところで、↑のアマローネ煮もそうなのだが、ヴェネツィアを中心とするヴェネト州をはじめ、北イタリアでは、こういうお肉のカタマリや、煮込みなどには、ポレンタ(polenta、とうもろこしを練ったもの)を添えるのが普通だから、マッシュポテトが添えられていたのは新鮮だった。
そして別腹は・・・
これはピスタチオの・・・なんだったかな?・・・で・・・
この、鶏のピカタか何かに見えるこちらは、「リンゴのタルト、アイスクリーム添え」。意外なことに、タルト生地な部分はほとんどなく、下にうすーく、申し訳程度のタルト生地が、ほんとにうすーく1枚、ぺらっと丸く敷いてあるだけで、見えている部分のボリュームは、これ、ほとんどりんご。その上に、クリームブリュレのように、ざらっとお砂糖をかけて、あえて軽く焦がしてある。
…悶絶・・・。
次に行ったら、どちらもまた同じものを食べてしまいそう。
Trattoria al Pompiere
Vicolo Regina d'Ungheria, 5 - 37121 Verona
Tel. 0458030537
www.alpompiere.com
26 marzo 2012