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ヴェネツィア ときどき イタリア

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北イタリアでM6の地震

北イタリアでM6の地震_a0091348_4181658.jpg


(写真は、www.ansa.it より拝借)

ガタガタガタガタガタ・・・・・。正確には、その直前に目が覚めたのか、その揺れで目が覚めたのかよくわからない。携帯の時計を見ると、4:04。外を、大きなクルーズ船が通るときは窓ガラスやドアがぶるぶると振動することがあるし、アパートのほかの住民が勢いよく入口の扉を閉めると、壁がどしん、と揺れることもある。だが、ベッドの横と下で、壁と床が明らかにガタガタとそれ自身、揺れていた。
地震だ!
起きあがって、PCを立ち上げ(TVを見るため)、念のため、ドアのカギを外す。(うちは5階なので、万が一ドアがゆがんだりして開かなくなった場合、とても窓からは逃げられない。もっともそこまで揺れたら、たぶん建物ごと崩れると思うが。)

日本にいたときの地震に比べれば、全然たいしたことのない揺れ、だが、少なくとも私がヴェネツィアにきて以来、ここまではっきりと、しかも長く揺れたことはない気がする。

Rainews24.it (一応24時間放送のニュース)でもなかなか速報が出ない。
・・・こんなとき、日本の「震度」という尺度はすごくいい、と思う。科学的には何も意味しないのかもしれないが、だいたいどことどこが震度いくつなら、震源はこのあたりでどのくらいの大きさ、とざっと想像するのにいい目安になる。想像してどうなるというものでもないが、それでもやはり、大きな地震なのか、たいしたことないのか、早くわかるに越したことはない。
M6近く、震源地はエミリア・ロマーニャ地方、と出たのが、20分も過ぎたころだっただろうか。

強烈に眠いのに、やはり不安で眠れない。それならいっそ起きて、災害対策でもすべきか・・・と思っているうちに、もう一度、ちょっと揺れた。それが5時過ぎ。
だが、そのあとは、睡魔が不安に勝って、寝入ってしまった。

再び起きてニュースを見ると、震源地に近い、フェッラーラ、モデナ、マンドヴァの3県では、かなり建物が崩れたりの被害が出ているらしい。犠牲者もいて、そのうち数名は、夜勤で工場で働いていたオペレーターだと聞き、胸が痛んだ。教会や鐘楼はその構造上、崩れやすい運命にある。早朝のことで、人がほとんど外に出ていなかったから、その点ではおそらく犠牲者や怪我人が最小限にとどまっただろう。だが、よりによってそんな時間に、職場で仕事中に命を落とすとは・・・。(20日22時現在、犠牲者は計7名)

ニュースの映像や写真を見ながら、なんだか地球はすっかり疲れてしまって、壊れかかっているのでは、と思ってしまった。そしてそれが、天災だけではなく、人の気をも狂わせているのではないか、と。

ヴェネツィアはとりあえず、とりたてて被害は報告されていない。
だが、細かい余震が続いており、震源地でも、数回めの揺れで建物が崩壊しているところもあるらしい。

犠牲者のご冥福を心より祈るとともに、これ以上被害が拡大しないよう、強く願っています。

20 mag 2012
by fumieve | 2012-05-21 04:47
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