雨、雪、霙、雹・・・は稀だけど、霧、靄、霜、凍結そして結露。
地中海性気候とはいえ、イタリアでも北部に位置し、何といっても海の上に浮かぶ町ヴェネツィアでは、路面に水分が溜まる機会が決して少ないとはいえない。
2008年に開通した、
カナル・グランデにかかった4つめの橋。
寒い冬の朝や、今日のように小雨の降るとき、両脇のガラスの部分がつるっつるに滑りそうに見えるから、誰も好んでガラス部分を歩かずに、みんな真ん中の狭い、石の部分に集中する。幅、5mから8mあるはずなのに、人1人がようやくすれ違えるほどの幅に、双方向からの人がひしめき、大きな荷物を引っ張る外国人観光客もいれば、追い抜き・追い越しをかける人もいて(私か)ちょっとした渋滞道路みたいになる。
設計した人も、その案に賛成した人も、誰も、早朝から通勤のために歩いて橋を渡ることがないんだろうな、と思う。
イタリアの工業デザインの、弱いところがまさにそこ。(もっとも橋の設計者はイタリア人ではないが。)
一見かっこいい、最新の特急電車の座席にせよ、空港など公共施設のお手洗いのカギにせよ、少なくとも一度や二度、実際に自分で利用していればあり得ないだろう「デザイン」がほんとうに多い。(「お手洗い」問題については、書き出すと止まらないので、またの機会に。)
いい加減、そろそろ気がついてほしいと思うのだが。
春のような暖かい日が続いたと思ったら一転、おとといからはこうして、ずっと雨が降っている。
残念ながらこの週末はもちろん、まだまだ1週間以上、雨らしい。
みなさん、足元に気をつけてお出かけください。
8 marzo 2013