ティントレットの「家」、
スクオラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ(Scuola Grande di San Rocco)に進出中のエミリオ・ヴェドヴァだが、そのヴェドヴァ美術館では、ロイ・リキテンスタインの「彫刻」作品を展示中。
アメリカン・ポップ・アートの旗手、リキテンスタインは「マンガのような」絵で知られるが、彫刻作品も作っている。もっとも、彫刻と日本語でいうと違和感があるかもしれない。3次元の立体というよりはというよりは、あの絵のそのまま厚みがついただけだから。もっとも、それで床からちょくせつ立ち上がっている様子は、やはりポップとしかいいようがない。
・・・よくミュージアム・ショップなどで、著名な作品がいろいろな形でレプリカになって売っているけれども、どちらかというと、ちょうどああいう感じを思わせる。本人の直筆の設計図が合わせて展示されている作品もあり、これは「おみやげ」でなくてもちろん「本物」だということがわかるのだけど。
一方、別館にあたるスペースでは、ヴェドヴァ本人の「いわゆるカルネヴァーレ(カーニヴァル)」という一連の作品が展示されている。
ヴェドヴァ独特の、キャンバスに太い黒で描きなぐったような画面に、白仮面が貼付けられた作品は、抽象のようであり、ふと、暗闇に行き交う黒マントと白い仮面の人々、それらを写す水面を思わせる。
赤と黄のさし色がいつも以上に効果的。
そして最後にはその仮面が、ふと骸骨のように見えてくる。
・・・どちらも、明日24日(日)まで。
(撮影禁止のため、画像はすべて公式サイトから拝借)
Roy Lichtenstein Sculptor
Emilio Vedova...Cosidetti Carnevali...
Venezia Magazzino del Sale e Spazio Vedova
28 mag - 24 nov 2013
http://www.fondazionevedova.org/
23 novembre 2013