イタリアに限らず、かつて古代ローマの都市として建築されたヨーロッパの町では、ローマ時代の遺跡、それも劇場が町の中にふつ〜うに残っていることも珍しくない。
イタリア国境の町、トリエステでも、町の中央のイタリア統一広場(Piazza Unità d'Italia)から文字通り一歩入ったところに、「ローマ劇場」が現れる。
ちなみに、ローマ時代のこういった施設のうち、コロッセオや、
クロアチア、プーラにある円形や楕円形のものは、猛獣同士の戦いだの、猛獣と囚人の戦いだのを行なった闘技場(anfiteatro) 。ヴェローナのアレーナは、現在は野外オペラで有名だが、これももともとは闘技場。
町の中で、ほんとに半分埋もれている例としては
カターニアもある。
一方、半円型で片面に舞台のあるのが劇場(teatro)で、有名なところではシチリアのタオルミーナなど。
トリエステのローマ劇場は、wikipedia によると、紀元前1-紀元後1世紀、または、紀元後1-2世紀に建てられたもの。当時は町の城壁外にあり、海に面していたらしい。収容人数は推定3,500人から6,000人。トライアヌス帝の執政官であったトリエステ出身のQuinto Petronio Modestoによる建設という説もあるが、彼が手を付けたのは、既にあったものの改装という説もあり、詳細は不明。
多くのローマ遺跡の例に漏れず、ここも何世紀もの間、住居などに埋もれていたが、1814年にピエトロ・ノービレという建築家により存在が指摘され、1938年にようやく都市再開発の際に発見された。彫像や碑文などは、この丘を上がっていった上にあるサン・ジュスト城博物館で保管、展示されている。
現在でも、イベントなどに使われることもある。
おまけ。
ローマ遺跡といえば・・・。
Trieste, Teatro Romano
3 ago 2014