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ヴェネツィア ときどき イタリア

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初春大歌舞伎

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歌舞伎座

夜の部

鶴寿千歳
 姥 芝翫
 尉 富十郎
 松 歌昇
竹 錦之助
梅 孝太郎
連獅子
 狂言師右近 後に親獅子の精 幸四郎
 狂言師左近 後に仔獅子の精 染五郎
 僧偏念 高麗蔵
 僧蓮念 松江
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助六由縁江戸桜 河東節十寸見会御連中
 花川戸助六 團十郎
 白酒売新兵衛 梅玉
 三浦屋揚巻 福助
 同 白玉 孝太郎
 福山のかつぎ 錦之助
 朝顔仙平 歌昇
 口上 くわんぺら門兵衛 段四郎
 通人 東蔵
 髭の意休 左團次
 曽我満江 芝翫

行ってきました、歌舞伎。今までの人生で、わずか数回しか観劇経験のない私にとって、歌舞伎はまだまだ未知の世界。正直のところ以前は、(最近はめっきりあたかも高尚な趣味のようになっているが実際は)これでもか、と言わんばかりの大衆性が気恥しく、能・狂言のほうが好きだな、と思っていたりしたこともあった。今でもたぶん、それに変りはないのだが、それでも歌舞伎の楽しさを知らずにいるのは勿体ない。そもそも久しぶりの日本、何でも楽しまなくては!
銀座三越の地下でお弁当を調達し、歌舞伎座へ。ああ、この建物。この大衆っぽさ!
元旦から、初詣でさえも和服の人がめっきり少なくてさびしく思っていたのだが、さすが歌舞伎座、初春公演とあってか和装の方が結構多くて、それだけでも気分が盛り上がる。いつか、さらっと和服で来てみたいものだが、いったいいつになることやら。
今年は、この地に歌舞伎座ができて120周年にあたる記念の年だという。そんな年の初春公演にこられたのも、それだけでもなんとなく嬉しい。
初春大歌舞伎_a0091348_045365.jpg
その120周年・初春は、さすがにプログラムも「めでたさ」でいっぱい。踊りが2つ、芝い1つの夜の部は、まずは「鶴寿千歳」。若手の松竹梅の舞いの後、登場する老・尉と姥。
後者を演じる芝翫さんはなんと米寿だという。
続いては、幸四郎、染五郎親子による連獅子。おそらく既に何度も演じる機会のあっただろう、派手で豪華、花道と舞台と、いっぱいいっぱいに空間を使った大きな舞いが、2人でピタリと決まる。かっこい~~~い!これぞまさに、イタリア語で言うところの、”spettacolare”(スペッタコラーレ、「見世物の」という意味から転じて、派手な、華麗な、といった意味)。獅子であることだし、ヴェネツィアで歌舞伎を見るならこれがいいな、などと余計なことを考える。
いよいよ最後は、團十郎の「助六由縁江戸桜」。舞台は吉原、花見に行こうと、きれいどころが揚巻を待つ。花道から登場する、福助演じる揚巻。その美しいこと!そしてまた、その衣装の豪華けんらんなこと!!!背中に大きな伊勢海老をしょっていると思ったら、なんと背一面がお正月飾りになっていた。あっぱれ・・・。
1幕2時間、福助の妖艶さ、美しさがすべてを圧倒し続けた芝居だった。

初春大歌舞伎_a0091348_0423861.jpg


大枚をはたいて来た甲斐があったが、ほんとはやはりもう少しチケットが安いとありがたいのだが・・・。

3 gennaio 2008
by fumieve | 2008-01-03 23:39 | 日本事情
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