昨日の期待もどこへやら、今朝起きたらやはり霧だった。
朝7時は真っ暗。
8時でもまだ薄暗い。
いったいいつ夜が明けたのかわからないこの季節。
イエスの誕生を祝いに、東方から3人の王がやってきたとされる、1月6日の公現祭をもって、ようやく長いクリスマス期間が終わる。秋冬もののバーゲンが始まる一方、ヴェネツィアは、カーニバルまでの間の、ちょっとした休息のとき。いつものバールやバカリ(立ち飲み居酒屋)、レストランなども2週間程度の休暇に入っているところが多い。
この時期は、夕方、日が暮れるころからの時間に散歩に出るのが一番いい。
昼間は白っぽくかすんだり、薄暗くくすんでいる町に、灯がともり始める。お店のウィンドウが急に生き生きと主張をはじめる。まだクリスマスのイルミネーションが残っている通りも多い。刻一刻と変わる空の色に、光が彩りを添える。
そうそう、昨日書き忘れたこと。
ヴェネツィアに帰ってきたと思うもの、それは、色とりどりの壁の色。
それから、闇。
そして時を告げる鐘の音。
昨日と今日と、2時間ぐらい歩きまわって、ヴェネツィアがまた体に馴染んできた。
9 gennaio 2008