タイ、スイス、モンテネグロ
ビエンナーレ町中編・国別展示は、先日の
サン・セルヴォロ島にあった、イタリア半島の中の小国、サン・マリノ共和国館できれいに終わるつもりだったのだが(そして見に行ったのは実際最後だったのだが)、写真を整理していたら、まだ紹介しきれていないところがあったのに気がついた。
よりによって、国の地域も、展示場所も、内容も全く違う3つ・・・。強いていえば、この多様性こそがヴェネツィア・ビエンナーレの面白さだと、無理やりまとめてみるくらい。
“Art is rice and Watermelon”(アートは米とスイカ)という、わけがわからないけどなんだか魅力的なポスターが気になったタイ館は、鉄道駅のほぼ対岸(ダジャレではなく)。
Gondola al Paradiso CO.,Ltd.(天国のゴンドラ株式会社)というタイトルの展示は、夢のタイ観光を勧める旅行会社のパロディーといったところ。
ふだんは倉庫ではないかと思われる建物の、ちょっと薄暗い中に、絵ハガキやカタログ、ポスターなどが雑然と積んであったり、どこからどこまでが展示なのか、よくわからないところが、いいんだか悪いんだか・・・。
同じサンタ・クローチェ地区(Santa Croce)、同じカナル・グランデ沿いをリアルト橋方向にちょうど半分くらい下ったところにある、サン・スタエ教会(Chiesa di San Stae)のスイス館。ちなみに、先日紹介した、
大城章二さんの個展はこの隣。
スイスは、ジャルディーニ会場内にも専用の建物を持っているのだが、毎年ここも定番の会場にしている。間に柱のない1廊式の広々とした空間を生かした、面白い展示をしていることが多いので楽しみにしていたのだが・・・
空の棚をその空間いっぱいに設置した、インスタレーションは、Gygi Economatの作品。
・・・んーーー・・・これだけ???
そして、ユネスコ事務所の中庭に展開しているモンテネグロ館は、エリアとしては、
サン・マルコ~スキアヴォーニ河岸なのだが、確かその日は、行ったときにはもう閉まっていて見学できず、あとからここだけ見に行ったのだったと思う。
Dado Đurićによる、The Zorzi Elegies。ちなみに、Zorziはこの建物の名前。
廃品利用の血みどろ(ペンキだが)のメッセージといったらいいだろうか・・・
世にはびこる悪を追及するのがミッションだという作品は、見るからにおどろおどろしく、強烈な太陽の光の下でかえって異様さを際立たせている。
Thailandia(タイ館)
Santa Croce 556
Svizzera(スイス館)
Chiesa di San Stae
Montenegro(モンテネグロ館)
UNESCO, Palazzo Zorzi
Castello 4930
30 luglio 2009